公開講座
女性と高齢者介護~ いい妻・いい嫁・いい娘はもうしんどい ~
タイトル
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女性と高齢者介護~ いい妻・いい嫁・いい娘はもうしんどい ~ |
実 施 日
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1997年6月7日(土) 13:30~16:30 |
場 所
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ハートピア京都 |
講演者
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シンポジスト
(敬称略) |
春日 キスヨ(京都精華大教授) 重岡 惠子(ホームヘルパー) |
コーディネーター
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坂田 幸子(ウィメンズカウンセリング京都) |
概 要
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介護を担う女性の心理面に注目して、そのしんどさを解きほぐし、 在宅介護サービス制度の充実からこぼれ落ちるもの、制度の充実を阻むものを問題提起したいと開いた公開講座。 コーディネーターの予想を超える奥深さが見えた講座となりました。 社会学者の春日キスヨ京都精華大学教授は、「現代家族における女性の介護ストレスは、その属する家族で伝統的な家規範が強いか、平等な関係の夫婦を基本とする夫婦家族規範が強いかで異なる」と指摘されました。 「現代は両規範が複合しているので、心理的葛藤が複雑である。夫婦規範が強まる中では、『いい嫁』『いい娘』の介護を支える規範が弱くなり、介護ストレスが高まるのは必然である。また、女性に情緒ワークを過剰に担わせる母性愛規範、男性の介護を拒否してしまう男根優位の身体規範、 ホームヘルパーの重岡惠子さんは、介護経験にまつわる自分自身のしんどさ、同じくヘルパーを利用していても、性別役割分担意識から心理的葛藤の強い女性と、葛藤がなく、ヘルパーと役割分担がしやすい男性の違いなどを、体験を通して話されました。 WCKのスタッフである坂田は、フェミニストカウンセリングの視点から「いい妻」「いい嫁」「いい娘」のしんどさを指摘しました。内容は、性別役割分担のしんどさ、「女らしさ」としての他者優先性、密着した介護関係における「境界」のなさ、介護=「愛」の罠。自分の気持ち・感情を意識化して、自己受容・自己尊重することが、しんどさからの解放の第一歩であると、問題提起しました。 春日教授によると、「介護」は16年前に初めて広辞苑に出た新しい言葉で、以前の「看護」と違った内容をこれから作り上げていく必要がある概念です。そのうえ、介護を担う女性のしんどさへの注目も始まったばかりです。心理的しんどさの中身は、当の本人でさえ、意識化出来ていないことも多いと思います。WCKがサポートしていきたいテーマであることが再確認出来た公開講座でした。 |
入 場 料
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1,000円 |
備 考
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主 催
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ウィメンズカウンセリング京都 |
共 催
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報 告 書
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あり |
1997/06/07 [公開講座]